29Oct2024 【開催レポート】三浦海岸にてマインドフルネスリトリートを開催しました Post Share Hatena Pocket RSS feedly Pin it 10月13日・14日に、神奈川県の三浦海岸にて、1泊2日のマインドフルリトリートを開催しました。 年齢や職業が異なる参加者が日本各地から集結。曇りや雨が多かった今年の10月ですが、多少風は強かったものの、気持ちよく晴れて暖かく穏やかな天候に恵まれました。 近年注目されているリトリートですが、その語源は、避難や引きこもりを意味する「リトリート(Retreat)」、または、再治療を意味する「リトリートメント(Retreatment)」に由来するそうです。一般的には、忙しく過ごす日常生活から一時的に離れ、心身をリフレッシュして自分と向き合う時間を過ごす旅のことを指すことが多いようです。 今回のマインドフルネスリトリートは、自己の内面的な探究や洞察を促進する機会となっただけでなく、他者や社会とも向き合う機会となったと感じています。本リトリートの特徴をいくつかお話したいと思います。 |思考・感情・直感のバランスを重視する 参加者の多くが、普段は忙しく活躍するビジネスパーソン。ビジネスの場面では思考優位になりがちです。行動や意思決定において、論理的な思考や分析を最優先にする傾向があります。「思考優位」という概念は、状況に応じて有益である一方、感情や直感を無視しすぎると、人間関係での共感不足や意思決定の遅延、創造性の抑制、自己成長の阻害、危機対応の遅れなど、バランスを欠く結果を招くことがあります。そのため、状況に応じて思考、感情、直感を適切に使い分けたり、組み合わせたりすることが大切です。 そこで、今回のリトリートでは、できるだけ普段の思考を手放し、感情や直感を解放するアクティビティを終始取り入れるようにしました。 まず、会議室で行うアクティビティとして、システムコーチング®︎を応用したワークを取り入れました。個人の持つ特権の集合体(ランクと呼ばれています)のうち、無自覚なものに注意を向けるワークを実施。ランクは適切に行使されればメリットがありますが、無自覚のまま行使されることで個人やチームの関係が悪化する場合があるとされています。今回のワークでは、ワーク中に自らのランクに気づいた参加者、他の参加者のランクに気づいた参加者、また、リトリート終了後、「日常生活の中で自らのランクに気づいた」ことを報告してくださった参加者がいらっしゃいました。 また、会議室でのワークの合間には、徒歩約7分の場所に位置するビーチまで移動。波打ち際を歩き、素足で感じる海水や砂、素肌で感じる風の心地よさを味わいました。そして、朝、昼、晩と時間帯によってその表情を変える美しい海を眺めながら、ヨガやマインドフルネス瞑想を何度も実施。参加者からは「心地よい瞑想ヨガを三浦海岸で行えたことで、自分の身体が普段より多くのものをキャッチできた感覚がある」などのフィードバックが寄せられました。 実際に、時間を追うにつれ、参加者同士のコミュニケーションに変化が見られました。具体的には、論理や言葉で整理したり結論を出そうとしたりしない、感情や直感で感じたことをそのまま表現するなどの変化です。また、焦燥感、葛藤、怒り、諦念、固執など、参加者の内側にあるさまざまな感情や世の中の見方が表出する場となりました。 |ロゴスとピュシスの両方を大切にする 古代ギリシャ哲学で重要な概念とされている、ロゴス(logos)とピュシス(physis)の両方を大切にすることを意識しました。簡単に言えば、ロゴスは「理性や論理」、ピュシスは「自然や生成」を表す概念で、世界の秩序と変化の両面を示しています。今回のリトリートでは、理性的な思考とともに、人間の手を離れた宇宙や自然の法則によって動いている生成・変化の力、すなわちピュシスを大切にすることを意識しました。参加者から「(私たちから表出される価値観や感情は)すべて異なるのに、なぜか根底に愛があって調和している。そんな不思議な場でした。」というフィードバックをいただきました。参加者は自らの、そして参加者たちの内面に宿る自然な変化に気づき、その生成力に身を委ねることができたのかもしれません。 |企画運営チームでの振り返り 主催の私と、システムコーチング®︎のコーチ2人の合計3人で、準備を進めてきました。リトリートに、上述の「思考・感情・直感のバランスを重視する」「ロゴスとピュシスの両方を大切にする」という特徴を持たせるためには、事前のプログラム設計や当日運営をしっかり進めることが重要である一方、私たち自身が、思考・感情・直感のバランスを重視し、また、ロゴスとピュシスの両方を大切にし続けることが重要でした。準備段階では、どうしても思考優位になってしまう場面や、当日運営では、ファシリテートを頑張りすぎてしまう場面もありました。準備段階では、チーム内でお互いに指摘し合い、また、参加者全員にオンラインインタビューを行ってみなさんの視点を忘れないように心がけました。また、当日は、参加者のみなさんからたくさんの気づきをいただきながら、参加者全員でリトリートを自然に作り上げた感覚があります。 |今後の展望 今回のリトリートを通じて、参加者のみなさんがリラックスした環境で、湧き起こる感情や降りてくる直感に身を委ねながら、深い自己探求や人間のつながりの探究を行う姿を目の当たりにしました。このようなプログラムは企業向けにも有益であると感じました。企業のリーダーやチームメンバーにとって、感情や直感に基づく内面的な成長を促進し、より柔軟で創造的な思考を培うための一助となるのではないかと感じています。 記事作成:野村里奈 お問い合わせ: https://lay-mindfulness.com/inquiry/ Post Share Hatena Pocket RSS feedly Pin it 【開催中】マインドフルネス秋講座@学習院大学 最近のお知らせ一覧お知らせ一覧 【開催中】マインドフルネス秋講座@学習院大学 2024.08.22 【開催中】マインドフルネス秋講座@学習院大学 2024.08.22 【実績報告】マインドフルネス研修_ビジネスエンジニアリング株式会社様 2024.07.16 【実績紹介】KDDI株式会社様の健康経営サイトに掲載されました 2024.07.09 【開催報告】2024年度マインドフルネス春講座@学習院大学 2024.06.20 【お知らせ】さっと読める!研修紹介ページが完成しました 2024.05.14