優先するものと手放すものを整理する|学習院さくらアカデミー|ミッドライフ・クライシス講座レポート②
こんにちは、野村里奈です。
先月(2026年3月)、学習院さくらアカデミーにて開催したミッドライフ・クライシス講座のレポート、今回はその第2回です。
Day2のテーマは、「優先するものと手放すものを整理する」。
人生の後半に向かう中で、何を大切にし、何を手放していくのかを見つめていく時間となりました。
人生後半に起こる価値観の変化
講座の冒頭では、
「人生の後半に起こる価値観の変化とは何か?」
という問いからスタートしました。
人生の前半では、
- 達成
- 拡張
- 競争
といった、
👉外側に向かう価値
が重視されやすくなります。
一方で、人生の後半に向かうにつれて、
- 意味
- 関係
- 内面的な充実
といった、
👉内側に向かう価値
へと重心が移っていきます。
これは、時間の感じ方が変わることとも関係しています。
時間を無限に感じているときと、有限だと感じているときでは、
👉何を大切にするかが変わる
ということです。
役割とアイデンティティ
講座では、「役割と自己の関係」についても扱いました。
私たちは、会社員、親、上司、専門家など、さまざまな役割を持ちながら生きています。
人生の前半では、役割は増えていきますが、ミッドライフでは、
👉その役割が変化し、揺らぎ始めます。
そのときに生まれるのが、
👉「私は誰か?」という問い
です。
人生の午前と午後
心理学者ユングは、人生を一日の流れに例えました。
人生の前半(午前)は、
- 社会に適応する
- 役割を築く
- 成果を出す
人生の後半(午後)は、
- 内面
- 意味
- 本当の価値
へと関心が移っていきます。
午後は、午前には日の光が当たらなかった場所に当たるようになります。
👉見ている世界そのものが変わっていく
ということでもあります。
執着と苦の関係
ここで扱ったのが、仏教でいう「執着と苦」の関係です。
例えば、役割や成功、社会的評価が、
👉「私そのもの」になっていると、
それが変化したときに、
👉苦しさが生まれやすくなります。
つまり、
👉苦しさの原因は変化そのものではなく、そこへの「とらわれ方」
にあるとも言えます。
優先するものと手放すものを整理する
講座では、「人生のバランスシート」というワークを行いました。
これからの人生で、
👉何を大切にするのか(資産)
👉何を手放していくのか(負債)
を整理していきます。
例えば、
資産としては、
- 健康
- 学び
- 関係性
- 静かな時間
一方で、手放すものとしては、
- 比較
- 過剰な責任
- 評価への執着
- 反芻思考
などが挙げられます。
次の章のタイトルをつける
もう一つのワークでは、
「人生を一冊の本だとしたら、次の章のタイトルは何か?」
という問いを扱いました。
- 静かに深める章
- 自由に生きる章
- 探求する章
こうした問いを通じて、これからの方向性を、自分の言葉で捉え直していきます。
呼吸瞑想という実践
講座の最後には、呼吸瞑想を行いました。
浮かんでくる思考や感情を、
👉良い・悪いと評価せずに眺める
その時間を通じて、
👉今の自分の状態に気づく
ことを大切にしました。
まとめ
ミッドライフは、
👉何を持つかではなく、何を大切にするか
を見つめ直す時間とも言えます。
人生の前半で「得てきたもの」を土台にしながら、
👉選び直し、手放し、深めていく
そのプロセスそのものが、これからの人生を形づくっていくのだと感じています。
次回のレポート
Day3では、
「自然の流れに身を任せる」
をテーマに、不確実性との向き合い方について扱いました。
次回「ミッドライフ講座レポート③」でお伝えしますね。
これまでに開催した講座
学習院さくらアカデミーでは、春・秋・冬の年3期にわたり講座を担当しています。
(夏期は子ども向け講座を開催)
■ ミッドライフの揺らぎを読み解く
ー迷いを「問題」にしない、人生の再設計ワークショップー
2026年春/全3回/学習院大学 目白キャンパス(対面)/定員40名
■ 変化とともに在るためのマインドフルネス
ー不安や揺らぎを整えながら、今の自分に戻る練習ー
2026年春/全3回/学習院大学 目白キャンパス(対面)/定員40名
最新の開講情報は学習院さくらアカデミー公式サイトをご覧ください。
→ https://g-sakura-academy.jp/
■ マインドフルネスを組織で取り入れたい方へ
本講座で扱っている内容は、企業・団体向けの研修としても提供しています。
→ 企業向けマインドフルネス研修
参考文献
Baumeister, R. F. (1991). Meanings of Life. Guilford Press.
Carstensen, L. L. (1999). Taking time seriously: A theory of socioemotional selectivity. American Psychologist, 54(3), 165–181.
Hayes, S. C., Strosahl, K. D., & Wilson, K. G. (1999). Acceptance and Commitment Therapy: An Experiential Approach to Behavior Change. Guilford Press.
Jung, C. G. (1933). Modern Man in Search of a Soul. Harcourt, Brace & World.
Kabat-Zinn, J. (1994). Wherever You Go, There You Are: Mindfulness Meditation in Everyday Life. Hyperion.
